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サプライチェーンマネジメントとは?メリット・デメリットを解説! | 東運輸グループ

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2023.03.27

サプライチェーンマネジメントとは、製造する製品の原料調達から設計、製造、そして物流を経て、最終的にエンドユーザーの手に渡るまでの流れ(サプライチェーン)を統合的に見直し、全体の効率化と最適化を実現するための経営管理手法です。

 

企業活動のグローバル化が進む現在、製造業を含めた全てのビジネスにおいて「サプライチェーンマネジメント」の重要性は高まり続けています。

 

今回はそのような「サプライチェーンマネジメント」の概要と必要とされる背景、そして導入のメリットとデメリットも解説していきます。

 

サプライチェーンマネジメントとは?

サプライチェーンマネジメントの「サプライチェーン」とは、原材料が調達されてから商品が消費者に渡るまでの生産・流通プロセスのことで、具体的には「原材料・部品調達 → 生産 → 物流・流通 → 販売」という一連のプロセスの連鎖を指します。そしてサプライチェーンマネジメントとは、そのサプライチェーン全体を最適化して、商品の供給を効率化させる手法を言います。

 

サプライヤー、メーカー、物流業者、小売業者の関係性をそれぞれ最適化するのではなく、サプライチェーン全体を統括して最適化を図るのがサプライチェーンマネジメントの目的です。

 

サプライチェーンマネジメントを進める上で、需要予測業務は非常に重要とされています。需要予測を高精度で行うことができれば、在庫管理が適正に行えるため、経営を圧迫してしまう在庫過剰のリスクを避けられます。必要なものを、必要なときに、必要なだけ供給する「ジャスト・イン・タイム」がサプライチェーンマネジメントの基本になります。

 

サプライチェーンマネジメントが注目される背景

近年、多くの企業でサプライチェーンマネジメント(SCM)の構築・再構築の必要性が高まっています。

 

新型コロナウイルス感染症の流行初期においては、各国での感染拡大によるグローバルサプライチェーンの分断が世界経済に大きなダメージをもたらしました。震災やパンデミックといった非常事態に備え、リスクヘッジのために調達先を分散化することもSCMの課題と言えます。

 

ここでは、サプライチェーンマネジメントが注目される3つの背景について解説します。

 

企業活動のグローバル化

インターネットの発展を始めとしたデジタルイノベーションにより企業活動のグローバル化は加速しています。国内での経済活動をメインにしていた企業も調達や生産、販売のおけるネットワークをグローバルな視点で見直すことを迫られて、サプライチェーンの最適化を目指す企業が増えています。

 

EC需要の増加

ECサイトの普及・増加により、国内のEC需要は拡大し続けています。ECサイト運営において、在庫管理はビジネスの根幹とも言える最も重要なポイントの一つになります。サプライチェーンマネジメントによる適切な在庫管理は、需要期の販売チャンス損失を防ぐとともに、過剰な在庫を抱えることによる保管コストや廃棄コストが膨らむリスクを抑制してくれます。

 

IT技術の革新

日進月歩で進歩するIT技術は、サプライチェーンマネジメントの手法を見直すきっかけになっています。例えば、IoTによるリアルタイムな情報収集やビッグデータの活用、AIによる需要予測などの新たなIT技術の活用で、今まで以上に強固なサプライチェーンを構築しようと考える企業が増えています

 

サプライチェーンマネジメント導入で期待されるメリット

企業がサプライチェーンマネジメントを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのか確認していきましょう。

在庫管理の最適化

過剰在庫は企業のキャッシュフローを悪化させ、資金繰りを圧迫するリスクになります。反対に、在庫が不足すると、販売機会の損失を招くため、在庫数は多すぎず少なすぎずの適切な量を確保する在庫の最適化のためにサプライチェーンマネジメントは重要な役割を果たしています。

 

サプライチェーンを可視化して、原材料や製品の在庫状況をリアルタイムで正確に把握できれば、需要予測・生産計画業務の精度が高められて、在庫管理の最適化が実現できます。

 

利益の最大化

どの企業にとっても、利益の最大化は重要な経営目標となります。利益の最大化を実現するためには、売り上げ最大化・経費最小化が重要な課題です。

 

正確な需要予測のもとに適切な商品の確保ができれば、売り上げ拡大チャンスを逃さない販売戦略が立てられます。また、過剰な在庫を持たないということは、生産コストや工場から保管倉庫までの輸送コスト、倉庫での保管コスト、廃棄コストなどを最小化できることを意味します。サプライチェーンの最適化が、調達・生産・物流・販売業務プロセスの改善に大きく貢献します。

環境配慮型ビジネスの実現

サプライチェーンマネジメントを導入することで、調達から販売までの情報を一元管理できるため、環境に配慮したビジネスを実現できます。

 

具体的には、環境に配慮した部材を製造しているサプライヤーを選ぶことが可能になったり、各協力会社とのやり取りを電子化・ペーパーレス化できたりと、環境に配慮した企業活動が行えるようになります。

 

サプライチェーンマネジメントのデメリット

サプライチェーンマネジメントの導入には、デメリットも存在します。主に以下の2つのデメリットをしっかりと把握しておきましょう。

大きな導入時コストの発生

サプライチェーンマネジメントを構築・見直す際に、最大のデメリットとなるのが導入コストです。

 

サプライチェーンマネジメントはサプライチェーン全体の流れを管理するため、その対象は子会社や関連会社などさまざまな企業まで影響を及ぼします。そのため、非常に複雑かつ大規模なITインフラが求められ、設備や機器の設置、システム改修などの導入コストが高額になります

 

これらのものを万全に揃えられる資金力がないと、サプライチェーンマネジメントを進めることは難しいでしょう。

 

社内での意識の統一の難しさ

サプライチェーンマネジメントを進めるには、社内全体の意識を統一する必要があります。「原材料・部品調達 → 生産 → 物流・流通 → 販売」という一連の業務の中で、それぞれの部署や各工程で情報共有ができなければ、お互いに足を引っ張り合う形になりかねません。

 

サプライチェーンマネジメントの実現は、組織が大きいほど難易度が高くなります。また、実際の施策による負担の増加や、社内に浸透している企業文化によっては、拒絶反応を示す社員が出てくる懸念もあるでしょう。

まとめ

今回はサプライチェーンマネジメントの概要と注目される背景、メリット・デメリットについて解説しました。

 

サプライチェーンマネジメントは、企業が自社ビジネスを強化していくうえで不可欠な仕組みです。製造工程における業務を強化することは、企業価値の向上に直結します。

 

サプライチェーンマネジメントが正しく機能すれば、業務効率化や安定的な人員の確保もできて、サステナブルな物流の実現に大きく近づく期待もできるはずです。

 

「東運輸」は、小口〜大口貨物まで幅広い輸送を得意分野としており、物流企業としての確かな実績とノウハウがあります。

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